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Feb.24.r6

コラム COAST TO COAST 3

Monthly Column ” Coast to Coast

季節毎に少し視点を変えて”青森を楽しもう”というパーソナルコラムです。青森に暮らす方から県外の青森好きの方まで、地場の文化や食べ物、やりたいことなど、、みなさんそれぞれ楽しんでいらっしゃいます。そんな隠れた青森の魅力を発見してシェアしていただく、少しパーソナルで偏った内容となっています。

Coast to Coast 3月のコラムはニューヨーク在住 日本の現代美術家 松山智一さんにナビゲートいただきます。

”半年に及ぶ弘前レンガ倉庫美術館での個展では、青森の季節感を感じられる秋から春までの会期。国内初の大規模個展の開催地として選んだ弘前市。ここが新しい日本の文化発信地、直島や金沢の次に弘前が新しい日本の文化の目的地という認識を持って、たくさんの方が訪れていると思うんです。そういうネクストな空気感が流れる場所ということもあり、弘前が気に入りました。

 

 

Favorite place to visit

弘前レンガ美術館

現在、個展を開催させてもらっている自身の個展「雪月花のとき」の会場、弘前レンガ倉庫美術館。

半年に及ぶロングランの個展では、青森の季節感を感じられる秋から春までの会期。

日本の四季がもつ情緒感を大切にしつつも、NYという場所で日本人のアイデンティティを大切に筆を握ってきた。

世界と向き合ってきた自分の二十年間のすべて詰まった展覧会。会場は1400平米ほどに及び、無数の展示室で構成されている。日本初めての美術館個展は自己ベストとなったと思う。

アップルシードル工場としての機能をもともともっていた空間をパリ在住の建築家田根剛氏が設計。建物のもつすばらしい個性と対話性を保ちたく届けた温かみある展覧会です。

 

Favorite place to eat

【 OSTERIA ENOTECA DA SASINO 】

オステリア エノテカ・ ダ・サスィーノ。通称:サスィーノ。

美術館の個展の折、オープニングでディナーを開催させていただいた際に料理をお願いしたシェフ、笹森通彰さんのレストラン。

笹森氏の仕込みは農園での種植えから始まり、雪の解けた土を耕し、種を植え、育て、収穫する。
ウコッケイの世話をして、卵を採る。自家製のワイン用のブドウの手入れをし、ブドウを収穫し、ワインを醸造する。自家製の生ハムを仕込み、熟成させる。近隣の牧場から運ばれるミルクから自家製チーズを作る。

ファーム to テーブルとはましさくこのことで、素晴らしいの一言。

またそれだけにととまらず、「Fattoria da Sasino(ファットリア・ダ・サスィーノ)」ワイナリーまでつくり運営するこだわり。ワインは、美術館の併設レストラン Brickでも提供されています。是非。

 

 

 

Favorite music and book to read

僕は90年代のミクスチャーカルチャーに多大な影響を受けました。現在の自分の表現言語も、その影響源を大切に日々制作に向き合っています。

ヒップホップやハウスなどのエレクトロ•ミュージックから大きなヒントを得て、サンプリングというぼくらの世代の声を用い、古今東西のイメージソースをぶつけ合うことで作品という「問いかけ」を鑑賞者にしています。最新のカルチャー誌の切り抜きに始まり、アジアの古典や伝統に接点をみつけることで、作品制作を続けてきました。

現在開催されている個展でもそうした「生」の情報ソースを紹介しています。作品がうまれる瞬間も紹介したく、江戸時代の春画、NYで売られているファッション誌、ゴシップ誌、輪島塗りの漆器、100年以上前の中東の紋様生地、60年代のアメリカのポスターや自身のスケッチなど展示中。